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エクセル2010基本講座：エラー値とその対策

エラー値について　　　　　Topへ

• 数式を入力したら・・・期待した値が表示されずエラー値が表示されることがあります。
• エラー値はExcelでは計算ができないということで、それぞれのエラー値の意味を理解して対処します。

シャープ
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1. セルの幅よりも長い数値が入力されていて表示しきれない場合に表示されます。
   1. B2セルに「1234567890」と入力すると、セル幅が狭いと「1.23E+09」と指数形式で表示されます。
      
   2. セルの表示形式を「数値」にします。
      
   3. セル幅が狭いため####エラーが表示されます。
      
   • 対処法1
     • 列幅が狭いときは列幅を広げます。
       
   • 対処法2
     • セル幅に収まるようにフォントサイズを小さくします。
       
   • 対処法3
     1. [ホーム]タブの[配置]グループのダイアログボックス起動ツールをクリックします。
        
     2. [配置]タブで「縮小して全体を表示する」にチェックを入れます。
        
     3. セル幅に収まるように縮小されて表示されます。
        このとき、セルのフォントサイズは元のままです。(下図の例では11pointになったままです)
        
2. 数値が入力されているセル幅を狭くすると　####エラーが表示されます。
   1. B2セルに「12345」と入力されています。
      
   2. セル幅を狭くすると　####エラーが表示されます。
      
   • 対処法1
     • セル幅を数値が表示されるまで広げます。
       
   • 対処法2
     • セル幅に収まるようにフォントサイズを小さくします。
       
   • 対処法3
     • セルの書式設定の[配置]タブで「縮小して全体を表示する」にチェックを入れます。
       上記対処法3と同様の手順ですので省略します。
3. 日付や時刻の計算結果が負の値になっている場合に表示されます。
   • 例：="1：00"-"2：00"　セルの表示形式が「時刻」に設定しているとき。
     表示形式が標準のときは-0.041666667と表示されます。
   • 対処法
     • 日付や時刻が負になる計算では、設定を変更することもできます。
       • [ファイル]タブの[オプション]を実行し、詳細設定で「1904年から計算する」にチェックを入れます。
         
       • 負の時刻表示ができます。
         

ディバイド・パー・ゼロ
#DIV/0!　　　　　Topへ
　　DIVided by 0

• 数値をゼロ(0)または空のセルで除算した場合に表示されます。
  • 例： =10/0　10を0で割ろうとしています。答えは無限大ですのでエラーが返されます。　
• 対処法1
  • IF関数で0のときは""(空の文字列)を返すようにする。
    
• 対処法2：関数で対処することができます。
  • Excel2010以降では追加された関数IFERROR関数で対処できます。
    
  • ISERROR関数とIF関数で対処できます。
    
  • ISERR関数とIF関数で対処できます。
    

ノー・アサイン
#N/A　　　　　Topへ
　　Not Available value

• VLOOKUP、LOOKUP、HLOOKUP、MATCHなどの関数で検索値が見つからないときに表示されます。
  検索値が不適切というケースが該当します。
• =NA() が入力されている時に表示されます。
• 対処例1
  • IF関数とISNA関数を利用して、ISNA関数で該当したら""(空の文字列)を返すようにする。
    • IF関数とISERROR関数を利用して対処することもできます。
    
• 対処例2
  • 検索する値があるか否かをCOUNTIF関数で調べて対処することもできます。
    • 検索する値がないときはCOUNTIF(A2:A4,D2)は0を返します。IF関数内で「0」は「False」とみなされるので""を返します。
      検索する値があるときはCOUNTIF(A2:A4,D2)は1,2・・・といった値を返します。IF関数内で0以外の数値は「True」とみなされるのでVLOOKUP(D2,A2:B4,2,FALSE)の結果を返します。
    

ネーム
#NAME?　　　　　Topへ
　　　Unrecognized NAME

• 数式の文字列が認識されない場合に表示されます。
  関数の名前や範囲名が正しくないとき（つづりが異なっている)に表示されます。
• 対処例
  • 「SUM」と入力すべきところを「SAM」と入力してしまっています。
    正しく「SUM」となるように修正します。
    
  • 関数のオートコンプリート機能を利用すると便利です。
    つづりの間違っているところで該当する関数が無いことがわかります。
    • 「=S」ではいくつかの候補が表示されています。
      
    • 「=SA」と入力すると、該当する関数が無く、候補が表示されていません。
      

ヌル
#NULL!　　　　　Topへ
　　　NULL intersection

• セル範囲に共通部分がない場合に表示されます。(共通部分を参照するときは スペース使います)
  • 例：=SUM(A1:A5 B1:B2)　参照先に共通部分(重なるところ)が無いので#NULL!　となります。
• 参照演算子(,(カンマ)や:(コロン)など）が抜けていたりして正しくない場合に表示されます。
  • 例：　=SUM(A1:A5)としたいところを=SUM(A1 A5)　としてしまった。(理由は上と同じ共通部分が無いため)
• 対処例
  • A1:A5とB1:B2の合計をしたかったのですが、D1セルは=SUM(A1:A5 B1:B2)　と入力したためエラーとなっています。
    =SUM(A1:A5,B1:B2)　と修正しました。参照範囲が複数箇所のケースでは「,」を使います。
    この例では=SUM(A1:B5)とした方がよさそうですが、一つの例として挙げています。
    

ナンバー
#NUM!　　　　　Topへ
　　　An invalid NUMber

• 数値の引数を必要とする関数に不適切なデータ型の引数が使用されている場合に表示されます。
• IRR、RATE などの反復計算 (反復計算: 指定した数値の条件が満たされるまで繰り返されるワークシートの計算)を行うワークシート関数で解が見つからない場合に表示されます。
• 数式で、Excel で処理できる範囲外の大きな値または小さな値を算出する結果が生成されるケースで表示されます。
  • 例：=10^1000　(処理できる範囲は -1×10の307乗 〜 1×10の307乗です)
• 対処例
  • =WEEKDAY(A1,4)　の「4」が適切でないためエラーが表示されています。
    
  • 関数のオートコンプリート機能を利用すると便利です。
    引数の候補が表示されますので、適切なものを選択(指定)します。
    

リファレンス
#REF!　　　　　Topへ
　　　A REFerence to a cell that does not exist

• セル参照が無効な場合に表示されます。
  たとえば、数式が参照しているセルが削除された場合などです。
• 対処例
  • C1セルに=A1+B1　と入力されています。
    
  • A1セルを削除すると・・・参照先のA1セルがなくなったのでエラーとなります。
    
  • 数式の参照先を適切なものに修正します。この例では=A1+B1　とします。

バリュー
#VALUE!　　　　　Topへ
　　　Wrong type VALUE

• 数式にデータ型が異なるセルが含まれている場合に表示されます。
  • 例：="A"+2　文字と数値の足し算になっています。　
    ただし、="5"+2　のようにExcelが数値と認識できるときはエラーとなりません。
• 対処法
  • 文字列を含むセルの和を出したいときは、SUM関数を使うと文字列データは無視して計算します。
    

エラー値の検査　　　　Topへ

• 数式がエラー値になるか否かを検査する関数がIS系の関数でIF関数と組み合わせて使用することで、エラーを非表示にすることができます。
• IS系の関数
  

  ISERROR	対象が(#N/A、#VALUE!、#REF!、#DIV/0!、#NUM!、#NAME? または #NULL! のいずれか) を参照するとき TRUE を返します。
  ISBLANK	対象が空白セルを参照するとき TRUE を返します。
  ISERR	対象が #N/A を除くエラー値を参照するとき TRUE を返します。
  ISLOGICAL	対象が論理値を参照するとき TRUE を返します。
  ISNA	対象がエラー値 #N/A (使用する値がない) を参照するとき TRUE を返します。
  ISNONTEXT	対象が文字列でない項目を参照するとき TRUE を返します (対象が空白セルを参照するときも TRUE になりますので注意してください)。
  ISNUMBER	対象が数値を参照するとき TRUE を返します。
  ISREF	対象がセル範囲を参照するとき TRUE を返します。
  ISTEXT	対象が文字列を参照するとき TRUE を返します。